万蓉会
地唄筝曲の演奏家 奥田洋子先生ご一門会「万蓉会」が、橋本関雪記念館/白沙村荘にて行われました。 今年は奥田先生の喜寿のお祝いも兼ねた記念の会で、いつも以上に たくさんのお客様がお越しになられました。 存古楼という大画室が会場です。 お客様はお庭や美術館を散策され、そのまま会場へ入られました。 お山のように聳え立つ金屏風、黒光りした床、建具や格天井も、全てがバランスよく、センス良く、見惚れました。季節、環境、天候、全てに恵まれ、参加させて頂いていること、舞わせていただけることに、幸せを感じました。 今回は、地歌「万歳」を舞わせて頂きました。 「万歳」というと、おそらく多くの方は「お笑い」の漫才を思い浮かべられると思いますが、元々は、お正月に各家の門で祝言をのべて歩いたという民俗芸能の一種です。 門付芸ともいいますが、人々の健康や商売繁盛を祝い、言祝いだものです。 この地歌「万歳」では、京都御所からにぎやかな街中へと下がり、そこここで売られるめでたい魚や高価な布を扱う店を詠み込んで、商売繁盛、老いも若きもうちつどって、と、浮き立つような初春の風景を描